長らくごぶさたいたしました
最後に書いたのはいつだったか、、あの後「かぼちゃ」が一段落ついたとたんに
どっと風邪を引いたのと、すっかり頭がぼおっとしてしまったのと
それでもまだまだ「字幕入れ」に没頭しなければならなかったのと、で
2週間ばかりたってしまいました。
「みのぶは今ブンペン中なのね」と仕事から帰ってきたパオラが私の様子を見て
言ってましたが、ホント、赤ちゃんがどこか自分の体の中から出て行ってしまったように、
しばらく自分の中にあったモノが外の世界に飛び出してしまって、
何か哀しいような、からっぽになってしまったような、、
しばらくなぜ調子がおかしいのか、なぜ妙に落ち込むのかよくわからなかったのですが、
いやどうも出産が終わったかららしい、、と1週間ばかり低迷していました。
風邪はこちらでもはやっています。誰も彼もが「風邪ひいた」「インフルエンザだ」とあいわつがわりのように言っています。
でも1月31日の「いちばん寒い日」ーーつぐみ鳥の日とか言うーーが終わったら
格段に日も伸びて、暖かくなってきました。
「つぐみ鳥の日」に豚の丸焼きを食べてお祝いをしていた老人たちは
一週間もたたないうちに「山の中へ行ってポレンターとうもろこしの粉を練ってどろどろにした食べ物ーーを食べるから行くか」と誘いがかかりました。
風邪引いてるからやめとく、、と言ったら「レストランのすぐ目の前は温泉だから温泉に入って
すっきりしたらいいじゃないか」とのことで、おとといの日曜日に車で2時間ぐらいのフランス国境近くまで
行ってきました。
温泉と行っても日本のような「お風呂」ではなくて、水着を着て入る「プール」なのですが、
乾いた冬のヨーロッパで湿度が恋しかった身としては、プールサイドのむっとした空気とか
ガラス張りの浴場にさしこむきらきらした山の太陽とか、全てがうれしくて、
少しぬるめのお湯の中で平泳ぎしたりクロールしたりしてリラックスしました。
ビキニの赤ちゃんや若いカップルが、セルロイドのスポンジ浮き具につかまってぷかぷかしています。
唯一「温泉」らしいかな、と思われたのは「打ち湯」のような滝がプールサイドにあったことぐらいで、後は全くプールです。硫黄のにおいも軽くするだけで、、。
「サントアンタナ・ディ・ヴィナディオ」という
お水がおいしいことで有名な山中なので、水のパックも売り出されているような所です。まだ雪が残っていて、小さな集落は白い山肌に囲まれています。
温泉から出た後に、小さなバールで「お水下さい」と注文したらじゃあっっと蛇口からコップに注いで「ハイッ」と差し出されました。
そのお水のまあなんとおいしいこと。。
下界では、お水と言えどもボトル入りのものに
80セントぐらいは払わなきゃいけないのに。。
20人ぐらいのグループでポレンタを食べていた老人たちは
わいかわらずわあわあとにぎやかな昼ご飯で、
食欲の全くないのと、イタリア料理の濃いにおいに胸焼けした私は10分ぐらいで遠慮しました。
ひたすら眠くて、そこらかしこにおいてあるベンチでぼおっとひなたぼっこをして過ごしました。
ブラはピエモンテというイタリアの北の州にある街で、フランスには気軽に行けます。
週末にフランスに行く人もよくいるし、パリまでは車で6時間ぐらい、国境を超えるぐらいなら
すぐそこというかんじです。
ピエモンテ方言で「山のふもと」という「ピエモンテ」は、晴れた日にはとがった山脈が近くに見えます。別に山の中で育ったわけではないのだけれども、山を見るとなんとなく日本を思い出してほっとする。おばあちゃんのうちに行く途中の静岡近辺などを思い出して。。
「かぼちゃ」の最後のテロップに私と「ますさん」の名前が出てくるところがあるのだけれども、毎晩のようにパオラと文字の位置をチェックしていて、
「ワキヤマ」ってどういう意味なの、と聞かれました。
「そういえば 『山のふもと』・・」
と答えながら、人生とは恐ろしや、、と思ったのでした。
ピエモンテの人はイタリア語の文末に「ネ?」と付け加えるのが特徴なのですが、
私もいつのまにか「チャオ、ネ?」と言うようになっています。
「それは正しいイタリア語ではない・・」とか言われながら、でも日本語でも「ね?」って言うから、「ネ」をつけた方が自分に近いんだよね、、
と「正しくないイタリア語」でしゃべり続けている今日このごろ。。
また「かぼちゃ反応」含めてゆっくり書きます。
まだまばたばたしているので。。
風邪は直った、 脇山美伸より